栄養学の観点からできる動脈硬化の対策や食事法を紹介!賢い食事で薬いらずの体をつくりましょう。
『動脈硬化』など体の不快な症状は、悪化するまで見て見ぬふりをしてしまいがちです。
あなたの体に備わっている、病原体に対する抵抗力や自然治癒力も栄養素のサポートなしには十分なパワーを発揮できません。心のトラブルと密接な関係をもつ自律神経の働きにも食生活や体内の環境は影響を及ぼします。
最高の体調を手に入れるには、その背景にある食生活の見直しが必要です。動脈硬化を予防する食べ物と対策で薬いらずの体をつくりましょう。
生活習慣や食事を見直して、動脈硬化を緩和しましょう
動脈硬化を悪化させない栄養学の基礎知識
- 抗酸化物質を積極的にとる
- コレステロールの摂取量を控える
- さまざまな栄養素を幅広くとる
- その他の原因疾患を避ける
動脈硬化を予防する方法は?
さまざまな病気の原因になる動脈硬化
私たちの血管は体内で糖分や酸素、免疫細胞など多くの物質を血液を循環させることで、全身に運んでいます。
生命活動に必要なものを血液に取り込んで全身に運び、炭酸ガスや体内の老廃物など不要なものなどを運ぶ働きをもっています。
血管は外膜、中膜、内膜の構造になっていて血液と接している内膜の表面は内皮細胞という細胞の層に覆われています。内皮細胞は血液から必要なものだけを吸い上げるろ過フィルターのような役割をしています。
動脈硬化は動脈の血管の壁が固くなることで、血管本来の機能が充分に働かなくなることを指します。
フィルターである内皮細胞に傷がつき、傷から内膜にコレステロールが入り込んで蓄積されます。
コレステロールが内膜に蓄積すると脂肪が沈着し、血管が細くなり、血流が悪くなってしまいます。
バランスの良い食生活が血管の老化を食い止める
動脈硬化を防ぐには血中中性脂肪や血中コレステロール値を下げる努力が必要です。
動脈硬化は一旦進行すると元に戻らないと言われていましたが、最近の研究で食事や生活習慣を変えることで緩和、解消されることがわかってきました。
まずは抗酸化作用のある食品を積極的に取ること。
動脈硬化には、コレステロールの酸化が大きく関わっていると考えられています。
そのため、β-カロテンやビタミンC、ビタミンEなどを含む食品を積極的に取ることでコレステロールの酸化を抑えられます。
次にコレステロールの摂取量を控えます。
魚にはコレステロール値を下げる不飽和脂肪酸が多く含まれています。
また大豆のタンパク質にもコレステロール値を下げる作用があります。
乳製品は低脂肪のものであってもコレステロール値を上げるので、取りすぎには注意が必要です。
また日本人の場合は、高血圧による動脈硬化が多いので、塩分の取りすぎにも注意が必要です。
動脈硬化対策に最も有効なのは、食生活のバランスを整えることが重要です。
1日の適正なエネルギーを摂取し、炭水化物、たんぱく質、脂質のエネルギーバランスを適切な割合でとります。
適切な割合は総エネルギーに対して、炭水化物を50%から65%、タンパク質を13%から20%、脂質を20%から30%の割合で取ります。
コレステロール値を下げる食物繊維は、摂取エネルギー1000キロカロリーあたり10グラム以上となります。
動脈硬化を予防する食べ物選びのポイント
動脈硬化を予防する主食
消化が良く栄養価も高い胚芽精米
消化が良く栄養価も高い胚芽精米
胚芽精米玄米から食物線多く含まれている抜かそうを取り除いたもの。。消化が良く、胚芽文にはコレステロール低下作用のあるカリウムも豊富です。
白米と味もほとんど変わらず栄養価も高い主食です。
動脈硬化を予防する主菜
タンパク源は白身魚が最適
低脂肪の魚やヒレ肉、鶏ささみ
良質のタンパク質が豊富で低脂肪のヒレ肉やささみ、白身魚、大豆製品などを選びましょう。
白身魚は柔らかいので、高齢者にも食べやすいです。
動脈硬化を予防する副菜
血液サラサラ効果のあるねぎや玉ねぎ
玉ねぎの催涙成分である縁流は血栓防止や動脈硬化予防にも作用します。
豚ヒレ肉などビタミンB1を多く含む食品を組み合わせると効果が持続します。
玉ねぎの成分アリシンはニンニクなどにも多く含まれています。
動脈硬化を予防するその他
強力な抗酸化作用を持つトマトジュース
トマトの濃い色素リコペンには強い抗酸化作用があり、抗酸化ビタミンであるβカロテン、ビタミンC ビタミンEも豊富です。
体エネルギーなので野菜を取れない時にもオススメできる飲み物です。
トマトジュースはナトリウムを体外に排出してくれるカリウムも豊富です。
ストレスが多いと 動脈硬化になりやすいとされています
食生活が乱れている人と同様に、日常生活のストレスの多い人にも動脈硬化になりやすいとされています。
精神的に常に緊張強いられた状態にあると、血液や血糖値が上がり、結果は抑制されてしまい、血中脂質も上がるとされています。
ストレスに晒されたときの反応は人それぞれですが 『A型性格』 と言われる負けず嫌いで責任感が強い努力家はストレスを溜めがちなので、特に注意が必要です。
ストレスは自分に合った解消法を見つけておくことも動脈硬化の予防には大切です。