体に必要なタンパク質は肝臓で合成されていますが、肝臓自体もタンパク質で構成されています。
肝機能が低下すると肝臓そのものをつくるタンパク質が減り、ますます肝機能が低下してしまいます。肉、魚介、卵、大豆などで十分で補給することが必要です。
また、栄養素の代謝を円滑に行うためにビタミン、ミネラルも大切です。そのほかにも、サザエやイカなどに含まれ肝機能を強化するタウリンや、肝臓の細胞を傷つける過酸化脂質ウィ分解するビタミンEなども効果的です。
ウイルスが原因で起こる急性肝炎では、嘔吐や発熱でエネルギーを大量に消費してしまうので、好みの食材を消化しやすい形に調理して食べるようにしましょう。
慢性肝炎の場合は、肝硬変へと症状が進行しないように良質タンパク質を毎食とり、肝機能回復に必要なエネルギーも摂取するようにします。
抗ウイルス作用のあるビタミンCなどのビタミンやミネラルも十分補給しましょう。
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が蓄積した状態のことで、アルコール、肥満、糖尿病が3大要因といわれています。
動脈硬化や心筋梗塞などの病気を起こす原因にもなるので注意が必要です。
アルコールが原因の場合には、禁酒とともにタンパク質などの不足した栄養素を補給し、肥満が原因の場合はタンパク質を必要量確保したうえで総エネルギーを制限します。
海藻やキノコなど、低エネルギーかつ脂質や炭水化物の吸収をゆるやかにする食物繊維が豊富な食品で食事のカサを増やすとよいでしょう。