栄養学の観点からできる脂肪肝、肝機能低下の対策や食事法を紹介!賢い食事で薬いらずの体をつくりましょう。

『肝機能低下、脂肪肝』など体の不快な症状は、悪化するまで見て見ぬふりをしてしまいがちです。

あなたの体に備わっている、病原体に対する抵抗力や自然治癒力も栄養素のサポートなしには十分なパワーを発揮できません。心のトラブルと密接な関係をもつ自律神経の働きにも食生活や体内の環境は影響を及ぼします。

最高の体調を手に入れるには、その背景にある食生活の見直しが必要です。脂肪肝、肝機能低下を予防する食べ物と対策で薬いらずの体をつくりましょう。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれる臓器。負担をかけない食事と生活を心がけて

肝機能低下、脂肪肝を悪化させない栄養学の基礎知識

  1. 良質のタンパク質を
  2. ビタミン、ミネラルを十分に
  3. 脂質やエネルギーは適量を
  4. アルコール飲料は控える

肝機能低下、脂肪肝を改善する方法は?

肝臓は全身の栄養の貯蔵庫、ぜひ定期検査を

Idea

肝臓は人体最大の臓器で、栄養素の代謝や、アルコールの解毒、脂肪の吸収を助ける胆汁の生成など非常に重要な役割を担っています。

肝機能が低下すると、栄養素の供給が滞り、体内の解毒や老廃物が排泄されずに蓄積されます。また血行が悪くなり、倦怠感や疲労感などの症状があらわれます。

肝臓の主な病気には肝炎や肝硬変、脂肪肝などがありますが、肝臓は『沈黙の臓器』といわれるほど症状があらわれにくいのが特徴です。症状があらわれたときには手遅れとなってしまわないようにしっかりと予防しましょう。

ふだんから肝臓に負担をかける過剰な栄養素の摂取やアルコールなどを控え、異常がないか定期的に検査することが大切です。

 

幹細胞を修復するタンパク質を補給

ヘルスケア

体に必要なタンパク質は肝臓で合成されていますが、肝臓自体もタンパク質で構成されています。

肝機能が低下すると肝臓そのものをつくるタンパク質が減り、ますます肝機能が低下してしまいます。肉、魚介、卵、大豆などで十分で補給することが必要です。

また、栄養素の代謝を円滑に行うためにビタミン、ミネラルも大切です。そのほかにも、サザエやイカなどに含まれ肝機能を強化するタウリンや、肝臓の細胞を傷つける過酸化脂質ウィ分解するビタミンEなども効果的です。

ウイルスが原因で起こる急性肝炎では、嘔吐や発熱でエネルギーを大量に消費してしまうので、好みの食材を消化しやすい形に調理して食べるようにしましょう。

慢性肝炎の場合は、肝硬変へと症状が進行しないように良質タンパク質を毎食とり、肝機能回復に必要なエネルギーも摂取するようにします。

抗ウイルス作用のあるビタミンCなどのビタミンやミネラルも十分補給しましょう。

脂肪肝とは、肝臓に脂肪が蓄積した状態のことで、アルコール、肥満、糖尿病が3大要因といわれています。

動脈硬化や心筋梗塞などの病気を起こす原因にもなるので注意が必要です。

アルコールが原因の場合には、禁酒とともにタンパク質などの不足した栄養素を補給し、肥満が原因の場合はタンパク質を必要量確保したうえで総エネルギーを制限します。

海藻やキノコなど、低エネルギーかつ脂質や炭水化物の吸収をゆるやかにする食物繊維が豊富な食品で食事のカサを増やすとよいでしょう。

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肝機能低下、脂肪肝を改善する食べ物選びのポイント

大根

肝機能低下、脂肪肝を改善する主食

ごはんは茶碗1杯、パンは1枚が目安です

ごはんやパンなどの炭水化物は、大切なエネルギー源ですが、とりすぎると中性脂肪となって脂肪肝などを招いてしまいます。

適量を守って食べるようにしましょう。

パンよりも体脂肪になりにくいごはんを選んでエネルギー調節をしましょう。玄米や雑穀を混ぜると効果的です。

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肝機能低下、脂肪肝を改善する主菜

肝細胞の再生に必要な良質のタンパク質

肉や、魚、卵、大豆製品など良質のタンパク質をとりましょう。脂肪肝の場合は、脂身の少ない肉や白身魚、大豆製品など低脂肪食品のタンパク質を終戦しましょう。

特に脂肪分の少ない、もめん豆腐や納豆などの大豆製品がおすすめです。

肝機能低下、脂肪肝を改善する副菜

超低エネルギーで食物繊維が豊富なきのこ

きのこ類は、しめじを始め老廃物を排出する食物繊維が豊富で、超低エネルギーなことからダイエット中や脂肪を増やさない為には積極的にとりいれたい食品です。

またキノコの成分は生活習慣病予防をする働きがあります。

副菜は1日350gを目安にとりましょう。肝機能が低下するとビタミンの代謝が悪くなるので、積極的な摂取を心がけます。野菜は1日350gのうち3分の1以上は緑黄色野菜でいも類は100gが目安です。

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肝機能低下、脂肪肝を改善するその他の食べ物

飲み物は水かお茶、デザートは果物

飲み物は0カロリーの水やお茶にしましょう。デザートは菓子類ではなく、果物がおすすめ。ただし、適量を守ることが重要です。

果物の中でも比較的低エネルギーのイチゴやかんきつ類がおすすめです。ビタミンCが豊富な新鮮な果物は必ずとるようにしましょう。

ウイルスの増殖を抑える効果のあるビタミンCが多く含まれるイチゴやレモン、キウイフルーツなどの新鮮な果物をできるだけ毎食補給するように心がけましょう。

肝臓代謝のアルコールはどのくらいで抜けるか?

アルコールの肝臓での処理能力には個人差がありますが、1時間に体重1kgあたり0.1~0.15gくらいです。

純アルコール量1単位を22gと考えると、体重60kgの人がビール大瓶1本(633ml)を処理するのにおおよそ3時間かかる計算となります。

また、アルコールが血中から消失する速度も一定しており、日本酒3合を飲んだとすると、体内からアルコールが消えるのに、おおよそ9時間もかかってしまいます。

飲酒時の「体調」と「適量」を自覚して、飲みすぎないように注意しましょう。

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