がんで亡くなる日本人の44%が消化器がんによるもの。もっとも食物と関わりの深いガンで、食道、胃、大腸(結腸と直腸)、肝臓、胆のう、すい臓に発症します。
なかでも多いのが胃がんと大腸がんですが、消化器系のがんに共通する食事予防法としては細かいことにこだわりすぎないで、基本的ながんをよせつけない食事の基本を身につけることです。
その第一は、栄養バランスのとれた食事です。結果的にいろいろな食品をとることにつながり、発がんを抑える働きのあるビタミンAやβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEや食物繊維、ポリフェノールなどを摂取できます。
またバランスのとれた食事は、動物性脂肪のとりすぎを抑えることにもつながります。
食べすぎと運動不足は、肥満の元凶です。ただし、痩せすぎでも日本人の場合はがんのリスクを高めると言われています。
塩分のとりすぎ、アルコール飲料の飲み過ぎ、熱い飲料物やカビ、焦げた食物を習慣的にとるのも問題です。お酒のリスクは、日本酒なら1日に1合程度がもっとも少なく、それ以上だと量とともに病気のリスクが徐々に高まるとされています。
がんの予防には、塩分や脂肪のとりすぎなど、がんの原因となる食習慣を改善するとともに、がんの発生や進行を抑える効果のある食品をとることが大切です。