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  • 投稿カテゴリー:科学
  • 投稿の最終変更日:2020年6月23日

中和と塩

中和

中和とは酸と塩基の反応である。酸のH+を塩基が受け取る。酸のH+と塩基のOH-が反応してH2Oになる場合が多いが、例外もある。

中和

中和
塩酸とアンモニアの中和では水は発生しないhttp://ic.galegroup.com/

塩(えん)

酸の陰イオンと、塩基の陽イオンがイオン結合した物質をと呼ぶ。大抵のイオン結合性物質は中和によって生じた塩である。

CuSO4
硫酸銅CuSO4は硫酸と水酸化銅の中和反応によってできた塩である。

塩の種類

中和反応しても、塩の中にHが残っていたり、OHが残る場合もある。そのような塩には以下の名前がついている。しかし、それらは酸性・中性・塩基性を示すものではないので混乱に注意。

正塩:HもOHも残っていない

NaCl、KNO3

酸性塩:Hが残っている

NaHSO4、NaHCO3

塩基性塩:OHが残っている

MgCl(OH)、CuCl(OH) 

酸化物と塩

酸化物

酸化物とはその名の通り、酸素と結合した物質である。酸化物の中には、塩基と反応するものや、酸と反応もするもの、酸塩基両方と反応するものなどがある。

酸性酸化物

非金属元素の酸化物である

CO2、NO2、P4O10、SO2、SO3

水と反応して酸となる

炭酸

塩基と反応して塩を生成する

CO2BaOH2
 https://www.askmehelpdesk.com/

塩基性酸化物

金属元素の酸化物である
Li2O、Na2O、MgO、CaO

水と反応して塩基となる

塩基性酸化物

酸と反応して塩を生成する

塩基性酸化物

両性酸化物

両性元素(Zn、Al、Sn、Pb) の酸化物である

Al2O3、ZnO

酸と塩基の両方と反応し、塩を生成する 

両性酸化物

酸性酸化物と塩基性酸化物の塩

酸性酸化物と塩基性酸化物は反応し、塩を生じる。

塩基性酸化物+酸性酸化物

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オキソ酸

オキソ酸とは

酸の分子内に酸素Oを含むものをオキソ酸と呼ぶ。

硫酸 H2SO4
亜硫酸 H2SO3
硝酸 HNO3
炭酸 H2CO3
リン酸 H3PO4

オキソ酸は酸性酸化物が水と反応すると生成される。

炭酸

オキソ酸の強さ

同じ元素で構成されている酸は、Oの数が多ければ多いほど酸性が強くなる。 

硫黄のオキソ酸

H2SO> H2SO3

塩素のオキソ酸

HClO> HClO> HClO> HClO

水酸化物

水酸化物とは

金属イオンと水酸化物イオンOH-がイオン結合した物質を水酸化物と呼ぶ。

水酸化ナトリウム NaOH
水酸化カリウム KOH
水酸化リチウム LiOH
水酸化マグネシウム Mg(OH)2
水酸化カルシウム Ca(OH)2
水酸化バリウム Ba(OH)2

塩基性酸化物と水を反応させると生成できる。

塩基性酸化物

両性水酸化物

両性元素(Zn、Al、Sn、Pb)のイオンと水酸化物イオンOH-がイオン結合した物質を両性水酸化物(Al(OH)3、Zn(OH)2など)お呼ぶ。両性水酸化物は酸とも塩基とも反応する。 

相手が酸の時

Al(OH)3 + 3H+ → Al3+ + 3H2O

相手が塩基の時

Al(OH)3 + OH- → [Al(OH)4]-
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塩の水溶液の液性

塩(えん)の水溶液

塩は酸と塩基の中和反応によって生成されたものである。中和反応を経たのであるから、その塩は中性であると勘違いし易いが、実際はそうではない。強酸・弱酸、強塩基・弱塩基の組み合わせの違いによって液性も変化する。

強い方の液性が出る。

  1. 弱酸と強塩基の塩:塩基性
  2. 強酸と弱塩基の塩:酸性
  3. 強酸と強塩基の塩:中性
  4. 弱酸と弱塩基の塩:中性

塩の加水分解

塩の水溶液が必ずしも中性でないのは、塩が水と反応(加水分解)してしまうことによる。

弱酸と強塩基の塩

例えば、酢酸CH3COOHとNaOHの反応では、CH3COONaが生成される。

CH3COONaは、水溶液中ではCH3COO-とNa+に電離している。酢酸は元々弱酸であるため、電離度が低く、イオンの状態でいるよりはCH3COOHの状態でいた方が居心地が良い。そのため、水と反応して、一部がCH3COOHに戻る。

塩の加水分解
塩の加水分解2

その結果、水溶液中にOH-の割合が若干増え、水溶液は塩基性となる。

強酸と弱塩基の塩 

上記の反応とは逆に、塩基由来のイオンが水と反応する。その結果、水溶液中にH+が増え、水溶液は酸性になる。 

強酸と強塩基の塩

水との反応は起こらない。そのため水溶液は中性となる。

弱酸と弱塩基の塩

酸由来のイオンと、塩基由来のイオンが水と反応する。H+、OH-どちらも増えるため水溶液は中性となる。

酸性塩の液性

塩の一部にHが残っているものを酸性塩と呼ぶ。酸性塩の中には、水溶液が酸性になるものもあれば、塩基性になるものもある。

硫酸水素塩

液性は酸性になる。
HSO4 ⇔ H+ + SO42-

炭酸水素塩 

液性は塩基性になる。
HCO3– + H2O ⇔ H2CO3 + OH-
 

弱酸・弱塩基の遊離

弱酸(弱塩基)の遊離

弱酸由来の塩に強酸を加えると、弱酸が遊離する反応が起こる。

CH3COONa + HCl → NaCl + CH3COOH

弱酸は電離度が低いため、イオンの状態よりも分子の状態を好む。一方、強酸はイオンの状態を好む。そのため、強酸のH+は弱酸由来のイオン(CH3COO-)に奪われる。弱塩基に強塩基を加えても同様の反応が起こる。

 弱酸の遊離
http://www.geocities.jp/

揮発性の酸の遊離

揮発性とは蒸発のしやすさという意味である。揮発性の酸由来の塩に、不揮発性の酸を加えると、不揮発性の酸由来の塩を形成し、より安定しようとする。その結果、揮発性の酸は遊離する。

 NaCl(揮発性酸の塩) + H2SO4(不揮発性酸) → NaHSO4 +HCl

 

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