物質の分類(純物質・混合物、単体・化合物)
物質の分類は純物質と混合物に分けることができる。また、純物質は単体と化合物に分けることができる。
純物質と混合物
純物質
1種類の物質からできている。そのため、その物質ごとの融点・沸点・密度が決まっている。
混合物
2種類以上の純物質が混ざっている。そのため、融点・沸点が混合割合によって変化する。
海水(H2O、NaCl…など様々な物質)
岩石(様々な鉱物)
単体と化合物
単体
純物質の内、1種類の元素からできた物質。水素H2、酸素O2、銅Cuなど。
銅Cu
化合物
純物質の内、2種類以上の元素からできた物質。水H2O、エタノールC2H5OH、二酸化炭素CO2など。
二酸化炭素CO2
熱運動
熱とは
熱とは物質を構成している粒子の運動であり、これを熱運動と呼ぶ。温度が高い物質は激しく粒子が運動しており、高温であるほど熱運動エネルギーは大きい。
拡散
熱運動によって粒子が空間に広がっていく現象を拡散と呼ぶ。
絶対零度とは
熱運動が停止する温度を求めると-273℃(理論値)となる。全ての物質の動きが停止し、時間が止まる。この温度を絶対零度と呼ぶ。
絶対温度とは
絶対零度(-273℃)を0とした温度の測り方。単位はケルビン(K)を使用する。つまり、0℃は273Kとなる。
ケルビン卿ウィリアム・トムソンhttp://amanaimages.com/
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物質の三態と性質
三態
物質には気体、液体、固体の3つの状態があり、これらの物質の三態と呼ぶ。温度、圧力によって、物質の三態は変化する。
気体の性質とは
- 粒子の間が非常に広く、粒子は自由に運動している(熱運動が激しい)。
- 粒子同士の引力は小さい。
- 体積・形は一定ではない。
液体の性質とは
- 粒子同士の引力が強く、粒子の間は狭い。
- 粒子は比較的自由に運動している(熱運動が激しい)。
- 体積は一定であるが、形は一定でない。
固体の性質とは
- 粒子同士の引力が非常に強く、位置が固定されているが、熱運動はしている。
- 一定の体積と、一定の形を保つ。
状態変化の名称
三態の変化にはそれぞれ名前が付けられている。
- 気体→(凝縮)→液体→(凝固)→固体
- 気体←(蒸発)←液体←(融解)←固体
- 気体←(昇華)←固体
- 気体→(昇華)→固体
ヨウ素の昇華現象。ドライアイス(CO2)も昇華する。
混合物を分離や抽出する方法とは
ろ過
溶けている物質と溶けていない物質を分ける方法。溶けている物質はろ紙の繊維の網目を通り抜けることができるが、溶けていない物質はろ紙を通過することができない。
蒸留
沸点の違いを利用して物質を分ける方法。例えば海水を沸騰させると、H2Oは沸点が100℃、NaClは沸点が1413℃なので、H2Oのみが蒸気となる。 生じた蒸気を冷却すると、海水からH2Oを分離することができる。
分留
沸点の違いを利用して物質を分ける方法。2種類以上の混合液体を加熱し、異なる温度で蒸留して、それぞれの液体を分離する。蒸留は混合物から1つのみをターゲットとして分離するという意味であり、これに対し分留は混合物からそれぞれの物質を全て分離するという意味である。
原油を分留して様々な燃料を取り出す。
再結晶
凝固点の違いを利用して物質を分ける方法。混合物を熱水に溶かした後に冷却することによって、凝固点の高い物質から結晶として析出する。
抽出
溶解し易さの違いを利用して物質を分離する方法。ヨウ素液は、ヨウ素がアルコール+水の溶媒に溶けたものである。ヨウ素は本来、油に溶けやすい性質を持っている。そのため、ヨウ素液にヘキサン(油)を加えてやると、ヨウ素がヘキサンの方に溶け出し、分離することができる。
昇華法
昇華し易さの違いを利用して物質を分離する方法。ある混合物(固体)からヨウ素のみを取り出したい場合は、加熱するとヨウ素は昇華するので、生じた気体を冷却すれば純粋なヨウ素が得られる。
クロマトグラフィー
物質の粒子の大きさの違いを利用して分離する方法。ろ紙にインクを染みこませると、粒子の小さいほどろ紙の繊維の抵抗が少なく、長い距離を移動できる。 これによって黒色のインクであっても、青色や緑色の色素も含まれていることが確認できたりする。
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元素について
元素とは
原子の種類は約110種類ある。これらの原子の種類を全てひっくるめて元素と呼ぶ。
- 原子:原子核の周りに電子が回っているもの。
- 元素:原子の種類(水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム…)。陽子・中性子・電子の数によって性質が決まる。
原子の種類(元素)http://oretoday.blog10.fc2.com/
命名方法
元素名は主にラテン語の頭文字を取って命名されている。これを元素記号と呼ぶ。その元素の単体は同じ名称で呼ばれることが多い(H:水素 H2:水素)。30番目の元素Zn(亜鉛)まで覚えていたらOK。
これは暗記するしかない、、歌だと覚えやすいかも
同素体について
同素体とは
同じ元素から出来ている単体の物質のこと。同じ元素で構成されているが、構造が異なるため性質に違いが生じる。
炭素C
ダイヤモンド
フラーレン
カーボンナノチューブ
硫黄S
ゴム状硫黄
酸素O
酸素とオゾン
リンP
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炎色反応について
炎色反応とは
物質を炎に入れると、特定の色がつく場合がある。この現象を炎色反応と言う。炎色反応を行う物質は金属が多いが、非金属であっても炎色反応するものもある。覚え方は次の通り。
リ(Li)アカ(赤)ー無(Na)き(黄)ケイ(K)村(紫)、動(Cu)力(緑)借(Ca)りようと(橙)する(Sr)も、 貸してくれない(紅)。馬(Ba)力(緑)でやろう。
金属の炎色反応http://www.craft-studios.com/
非金属であるホウ素の炎色反応
炎色反応の原理 なぜ赤くなるのか
- 加熱により金属や金属塩が原子化する。
- 生じた金属原子の価電子が熱励起(エネルギーが高い状態)され上位の軌道に飛び上がる。
- 電子が元の軌道に落ちてくるとき、軌道間のエネルギー差の分の光を出す。
単体
純物質の内、1種類の元素からできた物質。水素H2、酸素O2、銅Cuなど。
化合物
純物質の内、2種類以上の元素からできた物質。水H2O、エタノールC2H5OH、二酸化炭素CO2など。
二酸化炭素CO2
熱運動
熱とは
熱とは物質を構成している粒子の運動であり、これを熱運動と呼ぶ。温度が高い物質は激しく粒子が運動しており、高温であるほど熱運動エネルギーは大きい。
拡散
熱運動によって粒子が空間に広がっていく現象を拡散と呼ぶ。
絶対零度とは
熱運動が停止する温度を求めると-273℃(理論値)となる。全ての物質の動きが停止し、時間が止まる。この温度を絶対零度と呼ぶ。
絶対温度とは
絶対零度(-273℃)を0とした温度の測り方。単位はケルビン(K)を使用する。つまり、0℃は273Kとなる。
ケルビン卿ウィリアム・トムソンhttp://amanaimages.com/
物質の三態と性質
三態
物質には気体、液体、固体の3つの状態があり、これらの物質の三態と呼ぶ。温度、圧力によって、物質の三態は変化する。
気体の性質とは
- 粒子の間が非常に広く、粒子は自由に運動している(熱運動が激しい)。
- 粒子同士の引力は小さい。
- 体積・形は一定ではない。
液体の性質とは
- 粒子同士の引力が強く、粒子の間は狭い。
- 粒子は比較的自由に運動している(熱運動が激しい)。
- 体積は一定であるが、形は一定でない。
固体の性質とは
- 粒子同士の引力が非常に強く、位置が固定されているが、熱運動はしている。
- 一定の体積と、一定の形を保つ。
状態変化の名称
三態の変化にはそれぞれ名前が付けられている。
- 気体→(凝縮)→液体→(凝固)→固体
- 気体←(蒸発)←液体←(融解)←固体
- 気体←(昇華)←固体
- 気体→(昇華)→固体
混合物を分離や抽出する方法とは
ろ過
溶けている物質と溶けていない物質を分ける方法。溶けている物質はろ紙の繊維の網目を通り抜けることができるが、溶けていない物質はろ紙を通過することができない。
蒸留
沸点の違いを利用して物質を分ける方法。例えば海水を沸騰させると、H2Oは沸点が100℃、NaClは沸点が1413℃なので、H2Oのみが蒸気となる。 生じた蒸気を冷却すると、海水からH2Oを分離することができる。
分留
沸点の違いを利用して物質を分ける方法。2種類以上の混合液体を加熱し、異なる温度で蒸留して、それぞれの液体を分離する。蒸留は混合物から1つのみをターゲットとして分離するという意味であり、これに対し分留は混合物からそれぞれの物質を全て分離するという意味である。
再結晶
凝固点の違いを利用して物質を分ける方法。混合物を熱水に溶かした後に冷却することによって、凝固点の高い物質から結晶として析出する。
抽出
溶解し易さの違いを利用して物質を分離する方法。ヨウ素液は、ヨウ素がアルコール+水の溶媒に溶けたものである。ヨウ素は本来、油に溶けやすい性質を持っている。そのため、ヨウ素液にヘキサン(油)を加えてやると、ヨウ素がヘキサンの方に溶け出し、分離することができる。
昇華法
昇華し易さの違いを利用して物質を分離する方法。ある混合物(固体)からヨウ素のみを取り出したい場合は、加熱するとヨウ素は昇華するので、生じた気体を冷却すれば純粋なヨウ素が得られる。
クロマトグラフィー
物質の粒子の大きさの違いを利用して分離する方法。ろ紙にインクを染みこませると、粒子の小さいほどろ紙の繊維の抵抗が少なく、長い距離を移動できる。 これによって黒色のインクであっても、青色や緑色の色素も含まれていることが確認できたりする。
元素について
元素とは
原子の種類は約110種類ある。これらの原子の種類を全てひっくるめて元素と呼ぶ。
- 原子:原子核の周りに電子が回っているもの。
- 元素:原子の種類(水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム…)。陽子・中性子・電子の数によって性質が決まる。
命名方法
元素名は主にラテン語の頭文字を取って命名されている。これを元素記号と呼ぶ。その元素の単体は同じ名称で呼ばれることが多い(H:水素 H2:水素)。30番目の元素Zn(亜鉛)まで覚えていたらOK。
同素体について
同素体とは
同じ元素から出来ている単体の物質のこと。同じ元素で構成されているが、構造が異なるため性質に違いが生じる。
炭素C
硫黄S
酸素O
リンP
炎色反応について
炎色反応とは
物質を炎に入れると、特定の色がつく場合がある。この現象を炎色反応と言う。炎色反応を行う物質は金属が多いが、非金属であっても炎色反応するものもある。覚え方は次の通り。
非金属であるホウ素の炎色反応
炎色反応の原理 なぜ赤くなるのか
- 加熱により金属や金属塩が原子化する。
- 生じた金属原子の価電子が熱励起(エネルギーが高い状態)され上位の軌道に飛び上がる。
- 電子が元の軌道に落ちてくるとき、軌道間のエネルギー差の分の光を出す。