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  • 投稿カテゴリー:OS
  • 投稿の最終変更日:2024年12月27日

Windows 10のライセンスを新しい自作PCのWindows 11に移植する方法

新しいPCを自作する際に、既存のWindows 10ライセンスを移行してWindows 11で使用したいと考える方は多いのではないでしょうか。本記事では、Windows 10のライセンスを移行するための具体的な手順や注意点について詳しく解説します。


ライセンスの種類を確認する

Windowsのライセンスには主に3つの種類があります。まずは、現在のライセンスがどの種類かを確認しましょう。

主なライセンスの種類

  • OEMライセンス
    • PCメーカーが出荷時にインストールしているライセンス。
    • 移行不可: 基本的にそのPC専用で、他のPCに移行できません。
  • リテールライセンス(Retail)
    • 購入してインストールしたライセンス。
    • 移行可能: 別のPCに移行可能。
  • ボリュームライセンス
    • 企業向けライセンスで、大量購入が前提。
    • 条件次第: 契約内容によって移行が可能。

ライセンスの種類を確認する方法

コマンドプロンプトを管理者権限で開きます。

以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します

slmgr /dli

表示された情報に「Retail」や「OEM」などが含まれています。

slmgr /dli で表示されるライセンス情報まとめ


主な表示項目

  1. 名前 (Name)
    Windowsのエディション名
    • 例: Windows(R), Professional edition
  2. 説明 (Description)
    ライセンスの種類と認証方法(チャネル)
    • Retail: 個人向け(一般販売用)ライセンス
    • OEM_DM: PCメーカーがインストールしたライセンス
    • VOLUME_KMSCLIENT: KMS(企業内認証サーバー)を使ったライセンス
    • VOLUME_MAK: MAK(複数認証キー)を使ったライセンス
  3. ライセンスの状態 (License Status)
    ライセンスが有効かどうか
    • 例: ライセンス認証済み
    • 未認証の場合は「ライセンス未認証」などと表示されます。
  4. 最終ライセンス認証日時
    ライセンス認証が最後に行われた日時
    • KMS認証の場合は、ここにKMSサーバーとの通信日時が記録されます。

ライセンスの種類と説明

種類表示例説明
RetailWindows(R) Operating System, RETAIL channel個人向けライセンス。正規ルートで購入した場合に一般的。
OEM (OEM_DM)Windows(R) Operating System, OEM_DM channelPCメーカーによるプレインストールライセンス。特定PCにのみ有効。
Volume (KMS)Windows(R) Operating System, VOLUME_KMSCLIENT channel企業向けライセンス。KMSサーバーを利用し定期的に認証が必要。
Volume (MAK)Windows(R) Operating System, VOLUME_MAK channel企業向けライセンス。MAKキーを使用して一度認証すれば継続利用可能。

よくあるケースと注意点

  1. RetailまたはOEM
    • 個人で購入した正規ライセンスの場合は、このどちらかが表示されます。
    • 問題なく使用可能。
  2. Volume
    • 個人PCで表示される場合、不正ライセンスの可能性あり。特にKMS認証の場合は注意。
    • 正規のライセンスであるかを確認する必要があります。
  3. 未認証
    • ライセンスキーの入力ミスや期限切れの可能性あり。
    • 正規のWindowsプロダクトキーを購入して再認証する必要があります。

追加コマンド

slmgr /xpr

現在のライセンスが永久ライセンスか、期限付きライセンスかを確認できます。

例: このマシンは、ライセンス認証されています。永久に有効です。

slmgr /dlv

詳細なライセンス情報を表示します(アクティベーションIDなどを確認可能)。


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Windows 10からWindows 11への無償アップグレード

Windows 11は、Windows 10から無料でアップグレードできますが、システム要件を満たす必要があります。

Windows 11の主なシステム要件

  • **TPM 2.0(Trusted Platform Module)**が有効であること。
  • セキュアブートが有効であること。

自作PCの場合、対応するマザーボードを選び、BIOS設定でこれらを有効にしてください。


ライセンス移行の手順

ライセンスを移行するには、以下の手順を順に実行します。

1. 旧PCでライセンスを解除

ライセンスを移行する前に、古いPCから解除する必要があります。

**コマンドプロンプト(管理者として実行)**を開きます。

以下のコマンドを入力し、Enterキーを押します

slmgr /upk

ライセンスが解除されます。

2. 新しいPCでライセンスを適用

新しいPCにWindows 11をインストールします。この際、「プロダクトキーがありません」を選択してください。

インストール後、以下の手順でプロダクトキーを入力します

  • 設定 > システム > バージョン情報 > プロダクトキーの変更から入力。
    または、以下のコマンドを実行します

slmgr /ipk プロダクトキー

インターネットに接続し、ライセンス認証を行います。

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認証ができない場合の対処法

移行後、新しいPCでライセンスが認証されない場合、以下の方法を試してみてください。

  1. Microsoftアカウントに紐づけられている場合
    • アカウントにサインインすると自動認証される場合があります。
    • 手順: 設定 > アクティベーション > トラブルシューティングを実行します。
  2. 電話認証を利用
    • オンライン認証が失敗した場合、Microsoftサポートに電話で問い合わせることで認証を完了できます。

プロダクトキーを確認する方法

既存PCのプロダクトキーを確認する方法は以下の通りです。

PowerShellを使う方法

PowerShellを管理者権限で開きます。

以下のコマンドを入力します

(Get-WmiObject -query 'select * from SoftwareLicensingService').OA3xOriginalProductKey

コマンドプロンプトを使う方法

コマンドプロンプトを管理者権限で開きます。

以下のコマンドを入力します

wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey

サードパーティツールを使う方法

ProduKeyやBelarc Advisorなどのツールを使用するのも簡単です。必ず信頼できる公式サイトからダウンロードしてください。


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注意点

  • OEMライセンスの制限
    OEMライセンスは移行不可です。
  • デジタルライセンスの場合
    プロダクトキーが見つからない場合、Microsoftアカウントに紐づいている可能性があります。

まとめ

Windows 10のライセンスを新しいPCで利用する場合は、以下のポイントを押さえることが重要です:

  • ライセンスの種類を事前に確認。
  • 適切に旧PCからライセンスを解除。
  • 新しいPCでの認証を確実に行う。

適切な手順を踏むことで、新しいPCでも問題なくWindowsライセンスを利用できます。この記事が役に立った場合は、ぜひシェアしてください!質問があればコメント欄でお知らせください。

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