【解決】Wake on LAN (WoL)を徹底解説：仕組み、メリット・デメリット、無効化方法まで

IT・技術

2025.02.13

Wake on LAN (WoL)を徹底解説：仕組み、メリット・デメリット、無効化方法まで

Wake on LAN (WoL) は、ネットワーク経由でPCをリモート起動できる便利な機能です。しかし、日常的に利用するケースは限られており、適切な設定や場合によっては無効化が必要になることもあります。この記事では、WoLの仕組みやメリット・デメリット、そして無効化する方法を詳しく解説します。

WoLは、PCがシャットダウン（S5）またはスリープ（S3）の状態でも、特定の「マジックパケット」を受信するとPCを起動できる機能です。この機能を利用するには以下の条件が必要です。

待機電力が必要
- シャットダウン時でもLANポートへの電力供給が必要なため、消費電力は0.5～2W程度増えます。
セキュリティリスク
- ネットワーク経由の不正アクセスや、マジックパケットの悪用による起動リスクがあります。特に外部ネットワークからの使用には注意が必要です。
設定が複雑
- BIOS/UEFI、OS、ネットワークアダプターの全てで設定を行う必要があり、初心者には敷居が高い機能です。
Wi-Fi接続の制限
- 多くの場合、WoLは有線LAN接続でのみ利用可能です（一部のWi-Fiデバイスは対応）。

多くのユーザーにとって、WoLは日常的に必要な機能ではありません。また、無効化することでセキュリティリスクや待機電力の消費を防ぐことができます。以下のような場合、無効化を検討してください：

WoLを完全に無効化するには、BIOS/UEFI設定とWindows OSの設定を組み合わせる必要があります。

BIOS/UEFIにアクセス
- 再起動時にDeleteキーやF2キーを押してBIOS/UEFI設定画面を開きます。
Wake on LAN設定を無効化
- 「Advanced」または「Power Management」メニュー内で、「Wake on LAN」や「Power On by PCI-E」の設定をDisabledにします。
設定を保存して終了
- 設定を保存してBIOS/UEFIを終了します。

デバイスマネージャーを開く
- Windowsキー + Xを押して「デバイスマネージャー」を選択します。
ネットワークアダプターの設定を変更
- ネットワークアダプターを右クリックして「プロパティ」を開きます。
- 「電源管理」タブで「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」のチェックを外します。
- 「詳細設定」タブで「Wake on Magic Packet」や「Wake on Pattern Match」を無効に設定します。
高速スタートアップの無効化（オプション）
- コントロールパネルの「電源オプション」から高速スタートアップを無効にします。

ルーター側でWoL用のポート（UDP 7またはUDP 9）を無効化することで、外部からの起動信号を遮断できます。

BIOS/UEFI設定だけでWoLを無効化できる場合もありますが、OSの設定がBIOS設定を上書きする可能性があるため、OS側の設定も行うべきです。特にスリープ（S3）を使用する場合や、ネットワークアダプターの高度な設定が必要な場合は、OS側の設定が不可欠です。

WoLは次のような場合に活用されます

一方で、これらのケースに該当しない場合、WoLを無効化してセキュリティと省エネを優先することをおすすめします。

Wake on LANは非常に便利な機能ですが、設定やセキュリティリスクを考慮すると、必要な場合にのみ有効化するのが賢明です。WoLを利用する予定がない場合は、BIOS/UEFIとOSの両方で無効化し、完全に機能を停止させるのが理想的です。

あなたのPC環境や使用用途に合わせて最適な設定を行い、安全で快適なPCライフを送りましょう！