インターネットを利用する際、自分のPCには「グローバルIPアドレス」と「ローカルIPアドレス」の2種類のIPアドレスが割り当てられています。特にグローバルIPアドレスは、インターネット上での識別情報として重要な役割を果たします。また「グローバルIPアドレス」と「ローカルIPアドレス」の2種類はIPv4とIPv6の2種類の指定方法があります。
本記事では、グローバルIPアドレスの基礎知識から、具体的な確認方法、変更方法、セキュリティ対策まで詳しく解説します。
自分のグローバルIPを確認するには?What Is My Global IP Address?
グローバルIPアドレスの確認方法【簡単・無料】IPv4とIPv6
以下に表示されてるのがあなたが利用中のグローバルIPアドレスの情報です。ページの再読み込みで新しい情報に更新できます。
項目 | 情報 |
---|---|
IPアドレス | |
国 | |
地域 | |
都市 | |
ISP(プロバイダ) | |
タイムゾーン | |
緯度・経度 | , |
1. グローバルIPアドレスとは?
1-1. グローバルIPアドレスとローカルIPアドレスの違い
項目 | グローバルIPアドレス | ローカルIPアドレス |
---|---|---|
役割 | インターネット上での識別 | ルーター内ネットワークでの識別 |
割り当て | プロバイダ(ISP)から提供 | ルーターが各デバイスに自動割り当て |
例 | 203.0.113.45 | 192.168.1.10 |
グローバルIPアドレスは、インターネットに接続する際にプロバイダ(ISP)から割り当てられる一意のアドレスです。一方で、ローカルIPアドレスは、家庭やオフィスのネットワーク内で各デバイスを識別するためのアドレスです。
1-2. グローバルIPアドレスの用途
- Webサイトのホスティング:サーバーを公開する際に必要
- リモートアクセス:VPN接続や遠隔操作を行うために利用
- オンラインゲーム:特定のプレイヤーと直接接続する場合に使用
- ネットワーク監視:自宅や会社のネットワークを管理
IPv4とIPv6とは?
IPv4(Internet Protocol version 4)とIPv6(Internet Protocol version 6)は、インターネット通信におけるアドレス指定のためのプロトコルです。それぞれに異なる特徴があります。
IPv4 (インターネットプロトコル バージョン4)
- アドレス形式:
- IPv4は32ビットのアドレス長を持ち、通常「xxx.xxx.xxx.xxx」の形式で表示されます(例:
192.168.1.1
)。 - 各部分は0から255までの数字で、最大で約42億個のユニークなアドレスが利用できます。
- IPv4は32ビットのアドレス長を持ち、通常「xxx.xxx.xxx.xxx」の形式で表示されます(例:
- 制限:
- 世界中のインターネットデバイスが急増したため、IPv4のアドレス空間が枯渇しています。
- アドレス枯渇を避けるために、**NAT (Network Address Translation)**という技術が使われ、複数のデバイスが1つのIPアドレスでインターネットに接続することができます。
- セキュリティ:
- セキュリティはオプションで、IPsec(IP Security)を使うことができますが、必須ではありません。
IPv6 (インターネットプロトコル バージョン6)
- アドレス形式:
- IPv6は128ビットのアドレス長を持ち、16進数で表記され、「xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx」の形式となります(例:
2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334
)。 - これにより、実質的に無限に近い数のIPアドレスを提供でき、アドレス枯渇の問題を解消します。
- IPv6は128ビットのアドレス長を持ち、16進数で表記され、「xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx:xxxx」の形式となります(例:
- 利点:
- アドレス空間が膨大に広がり、IoT(Internet of Things)などのデバイスが急増しても対応可能です。
- IPv6では自動的にIPアドレスが割り当てられ、設定が簡便になります。これにより、NATの必要がなくなります。
- セキュリティ:
- IPv6は、IPsecが標準でサポートされており、通信の暗号化や認証が強化されています。
IPv4とIPv6の主な違い
特徴 | IPv4 | IPv6 |
---|---|---|
アドレス長 | 32ビット(約42億アドレス) | 128ビット(340兆兆兆個アドレス) |
アドレス形式 | xxx.xxx.xxx.xxx(10進数) | xxxx:xxxx:xxxx:xxxx(16進数) |
アドレス空間 | 限られており枯渇の危機 | 無限に近いアドレス空間 |
設定方法 | DHCPや静的設定 | 自動設定(SLAAC)で簡素化 |
セキュリティ | オプションでIPsec利用 | 標準でIPsecサポート |
- IPv4は現在も広く使われており、枯渇しているアドレスをNATなどで対応しています。
- IPv6は、インターネットが急速に成長し、接続するデバイスが増える中で、IPv4のアドレス枯渇問題を解決するために開発されました。今後、IPv6への移行が進むと予想されています。
実際の利用
- 現在、IPv6とIPv4はデュアルスタック(両方のプロトコルを併用)で使われることが多く、完全にIPv6に移行するには時間がかかります。
IPv6は、インターネットの未来を支えるために重要な役割を果たしており、今後ますます普及することが予想されます。
2. グローバルIPアドレスの確認方法【簡単・無料】
2-1. Webサービスを利用する(初心者向け)
最も簡単な方法は、このページにアクセスすることです。こちらに表示されてるのがあなたのIPです。
以下の他のWebサイトでも同じようにサイトにアクセスするだけで、自分のグローバルIPアドレスが表示されます。
これらのサイトでは、IPアドレスのほか、ホスト名や国・地域情報も確認できます。
2-2. コマンドプロンプト・ターミナルで確認(中級者向け)
Windows の場合
- 「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
cmd
と入力して「OK」をクリック- 以下のコマンドを入力し、Enter を押す
nslookup myip.opendns.com resolver1.opendns.com
または
nslookup myip.opendns.com resolver1.opendns.com または curl ifconfig.me
Mac / Linux の場合
- ターミナルを開く
- 以下のコマンドを実行
curl ifconfig.me
または
wget -qO- ifconfig.me
コマンドを実行すると、現在のグローバルIPアドレスが表示されます。
3. グローバルIPアドレスの変更方法
3-1. ルーターの再起動(動的IPアドレスの場合)
ほとんどの家庭用インターネット回線では「動的IPアドレス」が採用されています。ルーターを再起動することで、新しいIPアドレスが割り当てられる可能性があります。
3-2. VPNを利用してIPアドレスを変更
VPN(Virtual Private Network)を利用すると、仮想的な別のIPアドレスが付与されます。代表的なVPNサービスには以下のようなものがあります。
- NordVPN(セキュリティ強化&速度重視)
- ExpressVPN(海外コンテンツ視聴向け)
- ProtonVPN(無料プランあり)
3-3. プロバイダに固定IPアドレスを申し込む
一部のISPでは、追加料金を支払うことで固定IPアドレスを提供しています。ビジネス用途でサーバーを運営する場合などに有効です。
4. グローバルIPアドレスのセキュリティ対策
4-1. 不正アクセスを防ぐための基本対策
- ファイアウォールを有効にする
- 不要なポートを閉じる(例: Telnet, FTP)
- ルーターの管理画面のパスワードを強化
- VPNを活用して匿名性を向上
4-2. IPアドレスの漏洩を防ぐ
WebRTC(ブラウザ機能)を無効化すると、IPアドレスの漏洩を防ぐことができます。
- Chromeの場合:「chrome://flags/#disable-webrtc」を開き、無効化
- Firefoxの場合:「about:config」で
media.peerconnection.enabled
をfalseに設定
5. まとめ【グローバルIPアドレスの確認・変更・対策】
項目 | 方法 |
---|---|
確認方法 | Webサイト(WhatIsMyIPなど)、コマンドプロンプト(curl ifconfig.me) |
変更方法 | ルーター再起動、VPN利用、プロバイダ契約 |
セキュリティ対策 | ファイアウォール有効化、ポート制限、VPN利用 |
グローバルIPアドレスは、**インターネット上の「住所」**のようなものです。適切に管理し、セキュリティ対策を施すことで、より安全なネット環境を構築しましょう。
▶ 今すぐ自分のIPアドレスを確認する → WhatIsMyIP
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